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聖路加国際大学シミュレーションセンターの趣意

大村進・美枝子記念 聖路加臨床学術センター

聖路加看護大学と聖路加国際病院は法人を統合し、2014年に聖路加国際大学となりました。この統合を機に2016年3月、臨床教育・研究複合施設「聖路加臨床学術センター」が大学キャンパスに隣接する築地三丁目に竣工致しました。

東京の中心部に位置し、国内外からアクセスに優れた絶好のロケーションと、伝統と信用もある「聖路加」の名前に恥じない、日本を先導する医療系の総合大学を自負しております。

聖路加臨床学術センターの4階に開設された「聖路加国際大学シミュレーションセンター」は臨床現場を再現した学習環境で、実践的な教育・研究・開発活動を支援することを目的としております。

看護実習

臨床現場では診療しながら経験を積むことが主たる教育手段であり、未熟者や非資格者が患者で失敗を重ねることが学習の大前提となっています。患者がいわば練習台として不利益を被っている可能性が否めません。臨床シミュレーションは様々な臨床体験を再現する手法であり、シミュレーションセンターは従来の教育設備に臨床現場を模した環境を併設することで患者を害さない教育法の展開を可能にします。


聖路加国際大学シミュレーションセンターは手術室や集中治療室など医療現場の環境が外見だけではなく機能面まで忠実に再現されていることが大きな特徴です。実際に現場で用いられる医療機器を使った次元の高いトレーニングが可能となります。患者へのリスクがない環境を提供することで教育のみならず、研究開発においても利益相反などが患者診療に悪影響を及ぼす懸念を払拭でき、医療の質や医療安全の向上を図るための強力なツールとなります。

手術室

シミュレーションセンターは限られた医療従事者にしか許されていなかった臨床知を幅広く共有し、職種や業種を問わず医療に関わる全ての人のための学びの場、そして将来的には健全な医工連携や産学連携の場となり、医療分野の成長産業化に貢献することも目標のひとつに掲げております。


日本は技術大国でありながら、医療機器等の分野においては大部分が輸入に依存しているという現状があります。これは、日本の医療機関や臨床現場の敷居が高く、高い技術力を持つ企業が現場のニーズやアイデアと接する機会を得にくいことが一つの大きな要因と考えられています。開発段階から技術者が医療機器とともに臨床現場に集うこともシミュレーションセンターの役割の一つです。

本趣意にご賛同いただき、「聖路加国際大学シミュレーションセンター」の発展に是非ともご協力くださるようお願い申し上げます。